<開催終了>第1回学習支援研究集会

 

[テーマ]

 いま、「学習支援」を問う―各地の実践はどこに向かっていくのか

 

[内容]

報告①「学習支援が果たしている機能」(山田恭平:NPO法人こどもNPO)

報告②「多様な学習支援の現場から」(大村惠:愛知教育大学)

報告③「”学習”の原点を求めて」(望月彰:名古屋経済大学)

コーディネーター:南出吉祥(ぎふ学習支援ネットワーク)

 

[主催] 地域における子どもの学びの支援共同研究会

 

[共催]特定非営利活動法人地域と協同の研究セ ン ター

 

[日時]2019年10月20日( 日)13:30~17:00

 

[場所] 生協生活文化会館4 階大会議室( 地下鉄東山線「本山駅」 ④ 出口徒歩3 分)

 

[参加費]500円

 

[開催趣旨]

「子どもの貧困」問題が注目されるようになってから10数年が経ち、それに対応するさまざまな実践も徐々に広がってきています。なかでも学習支援の活動は、「貧困の世代間連鎖を防ぐ」という目的で、各種政策課題としても位置付けられ、全国各地で実施されるようになっています。

しかし、学習支援の活動は、「当面の課題」として不可欠だということは広く共有されていますが、少し立ち止まって考えてみると、とたんにいろいろなジレンマに直面してしまいます。「学校教育の不備を補完しているだけではないか?」「家庭学習前提の学校教育って、なんか変」「勉強に向かうという以前に、居場所の提供が必要」などなど。

そもそも、なぜ「学習支援」が必要になるのか。それは、学校教育だけでは十分に学習が達成できず、宿題や家庭学習などを前提とした教育が展開されているからです。また、授業の補習や高校受験に対応するため、中学校では6割以上の通塾率となっており、その現実から「塾に通えない子のために」という名目がつけられたりする場合もあります。しかし、「塾ありき」の教育が展開されてしまう状態は、学校が義務教育としての機能を果たせていないということを意味してしまいます。

そういった実情を考えると、「学習支援」をただ手放しで称賛し広げていくことが、本当に正しいことなのか、戸惑いを感じてしまうことも少なくありません。しかし他方で、子どもたちとともに学習活動に向き合っている現場では、単に「学校教育の補完」にとどまらない意義もあるように感じる場面も多々あります。それがどういったところにあるのか、「学校教育の補完」にとどまらない学習支援活動の意義はどこにあるのか。いまだ明確に言語化できておりませんが、そのありか・端緒をこのシンポジウムで皆さんと共に探っていければと思っています。